急性症状・・・重いものを肩にかけたり、何かをひっぱったり、棚の上の物を取ろうと手をのばした時など、急に肩が痛くなり動かす事ができなくなったりします。
筋肉や関節を痛めた状態で、数日から10日ほどで痛みが治まります。高齢者の場合は痛みが長引く場合があります。
慢性症状・・・代表的なものは五十肩です。
初めのころは少し動かすと痛みがあり、徐々に痛みが強くなっていき冷えたりすると痛みが強くなり、夜間寝ている時も痛みがでるようになっていきます。
原因は肩関節周りの腱板が加齢とともにもろくなり、炎症を引き起こしやすくなると言われています。
症状の改善には個人差があり、およそ3~6ケ月ぐらいです。
(症例)1
転倒後の肩痛 (70代・男性)
山へ竹の子を取りに行き、斜面で滑り転倒した時に、右腕をついた時から痛みだし、転倒より3日後に来院。
手を水平より上に腕を上げようとすると、肩の後ろが痛み、前にある物を取ろうとした時にも痛みがあるとの事。
肩の後ろが痛むとの事なので、肩甲骨回りに鍼施術を行い痛みが軽減する。
2回目は水平より手が挙がるようになっていたので、手を挙げた状態で運動鍼(浅く鍼をしたまま腕を施術者がうごかす方法)を行い、腕を挙げるのが楽になったので、その後2回程施術を行い、痛みがなくなっても無理をしないようにお伝えする。
(症例)2
五十肩 (50代主婦)
夜寝ている時に、腕をどこにおいていいかわからないぐらいに、痛みがあるとの事で来院。
痛みが強くなりだしたのは、1週間ほど前からで腕を挙げることができず、車の運転も難しいとのことでした。
痛みがつよく、首、肩甲骨まわり、肩の前面と全ての筋肉が硬くなっており、初めは、軽い鍼刺激により全体の緊張をとり、痛みの軽減を行いました。
五十肩は、回復に時間がかかる場合が多いので、最低でも週に1回は通院して頂き、なるべく身体を冷やさないようにお伝えしました。
回数を重ねるごとに、痛みの軽減と腕が動かせるようになり、2ケ月後には日常生活に困らなくなりました。
慢性症状には身体を温めることが大切です。